きょうのハーブを使ったお料理は、ペパーミントを刻んで混ぜたじゃがいものサブジ。インド料理のひとつです。
クミンとペパーミントがじゃがいもととてもいい相性で、あっさりとして食べやすいひと品です。味付けは塩・コショウ。クミンとペパーミントの香りがとてもいいサブジです。
ペパーミント。
先日、インドの神話の本を読みました。たいへんおもしかったです。
シヴァ神が最初結婚を決めたのは、サティーという女性だったようです。でも、サティーはお父さんから反対され、火の中に飛び込んで死んでいるのです。そして、好きな人を死なせたということで、シヴァ神はサティーの父親を殺して復讐しているのですから、すごい話です。
このことがあって、サティーのように、夫を亡くした妻が夫が焼かれる火の中に飛び込むということがかつてインドでは起こっていたのだそうです。
カーリーは、人を殺してはその腕を腰巻のように身にまとい、舌を出して踊り狂うのだそうです。彼女が踊り狂うともうたいへんで、止められるのはシヴァ神だけ。シヴァ神はカーリーの下敷きになり、カーリーに夫を踏んでいるのだということを気づかせて、踊るのを止めさせるのだそうです。
このカーリー、実は、情念をマグマのように持っている妻なのです。恐ろしい顔をして舌を出しているのですが、そんな妻をもシヴァ神は愛していて、ちゃんとコントロールまでしているのですから、シヴァ神というのは、とても度量の広い男性なのでしょう。だから、もっとも信仰されているのだろうと思います。
シヴァ神も実は恐ろしくて、破壊の神さまなのです。でも、破壊というのは、創造して、発展すれば、そのあとにくるものは破壊。そして、破壊は、次の再生を導くものですから、決して悪いものではないようです。
でも、破壊の神さまの遺伝子を持った子供を産んだら、たいへんなので、パールバティーには子供はいなかったのです。でも、彼女は、自分の身辺のことをしてくれる子供をほしいと思い、子供を自分で勝手に作るのです。
それが、ガネーシャ。パールバティーがお風呂に入っているときに、夫シヴァ神が帰ってきたのですが、見知らぬ男がいて、妻に合わせてくれないものですから、怒って首を切ってしまったのです。自分の息子を殺してしまったわけです。破壊の神さまですから。
妻に怒られ嘆かれ、シヴァ神は、ちょうど手近にあった象の顔を息子の首につけて生き返らせたものですから、ガネーシャは象の頭を持っているのだそうです。生き返ったガネーシャもまた、乱暴者だったのですが、このガネーシャが、観音さまに抱かれて信仰を持つにいたったという後日談もあります。そして、それが、日本にも伝わった秘仏の聖天さん。この話の続きは、「京都deお買いもの」3と9をご覧ください。
インドのヒンズー教では、これまた信じられないことですが、カーリーのように恐ろしい女神さまを信仰する人たちもとても多いのだそうです。そういうと、ハワイの火山の山にいる女神さまもよく似た感じです。エネルギーのある女神さまなので、信仰の対象にもなるのでしょうか。
① 1cm角に切ったじゃがいもを型崩れしない程度に茹でて、置いておく。
② 鍋にサラダオイルを入れ、熱したらクミンを入れる。
③ 油に香りがついたところで、茹でておいたじゃがいもを入れて、サッと炒め、ブラックペッパー、塩で味付けをする。ブラックペッパーは少し多めに。
④ 火を消して、刻んだペパーミントを混ぜる。