歓喜天は、インドの象の神さまガネーシャのことで、聖天さんともいいます(「京都deお散歩9」「京都deお買いもの3」にも紹介しています)。11面観音さまの化身と抱き合った象の神さまのため、秘仏として祀られ、ふつうは見ることはできません。
もともとは、七種の香を入れて包み、その神秘的なお香の香りは、仏教では「清め」を意味していました。八つの結びは八葉の蓮華を表していて、形は金袋になぞらえ、上質の胡麻油で揚げてあります。
伝来した時には、栗、柿、あんずなどの木の実をかんぞう、あまづらなどの薬草で味付けしたようですが、その後、江戸時代に、小豆の餡を入れるようになったそうです。
このお店のものは、比叡山の阿闍梨から習ったということで、米粉、小麦、小豆餡、桂皮末で作られており、それを胡麻油で揚げてあります。表面がパリッと硬くて、中に柔らかい餡が入っています。
このお店のものは、比叡山の阿闍梨から習ったということで、米粉、小麦、小豆餡、桂皮末で作られており、それを胡麻油で揚げてあります。表面がパリッと硬くて、中に柔らかい餡が入っています。
食べたとき、胡麻油がちょっと油っぽい感じはしますが、後味は脂っぽいというわけではありません。ちょっとくせになりそうな味。私は好きかも。「かも」というのは、「美味しい!」というような味ではなく、微妙です。でも、また食べたくなりそうです。
聖天さん、歓喜天さんには、普段は大根、ひょうたんがお供えされるようですが、法要のあるときには、このお菓子が100個、数十個とお供えされて、それを法要にきたお坊さんたちに振る舞われるようです。
毎月、1日と15日に作られているとのことでした。
お店ののれんには、歓喜団調進所と書かれています。
このお菓子を作れる人は、このお店のご主人のみ。その際、身を清めるために肉食をしないで作るのだいう話を若旦那さんからうかがいました。
このお店のお菓子は、もちろん他にもいろいろあります。京都の有名なお寺にたくさん納められているようで、お店に入ると、お寺の名前がいっぱい書かれています。
下のお菓子は、宝づくし。幸せを呼ぶお菓子だそうです。亀屋さんらしく、亀甲の六角形の形の箱入り。うちでの小槌や巾着など、いろいろな模様で作られたお菓子。和三盆糖、砂糖、片栗粉使用。