きょうのひと品 57 ~はるか(長崎産)~

 
 
            長崎の柑橘
 
 
                     はるか
 
 
 
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 レモンのようなあまりにもきれいな黄色。油絵具で絵を描いてみたくなるような美しい色にしばしみとれてしまいました。
 
 白皮の部分や芯の部分を残すようにナイフで黄色い皮を削ぎ落すのだそうです。
 
 これは、おみやげにいただいた「はるか」。初めて食べました。
 
 今まで食べたことのないような味でした。酸味はなくて、ほんのりととても品のいい甘さ。
 
 柑橘系のフルーツというのは、秋から冬、冬から春、春から夏と、種類を変えて年中あります。また、この頃は、交配種もたくさん作られて、美味しくて食べやすい物がよく出ています。名前もいろいろあって、産地によっても名前が変わったりもするようです。
 
 今週の生協のカタログに、高知の「すくも小夏」というのが載っていて、それも同じように黄色い皮をナイフで削ぎ落し、白皮と芯の部分を残して、そのまま食べるという紹介がされていました。
 
 よく似ているので、どうちがうのかなと調べてみると、宮崎では「日向夏」、高知では「小夏」、愛媛では「ニューサマ―オレンジ」、静岡では「ニューサマー」と呼ばれる柑橘があって、それらは同じ種類のようですが、味が土地によってちがっているようです。
 
 「はるか」は、「日向夏」の枝変わりだそうで、酸っぱくない柑橘なのだそうです。
 
 どうもこれらの柑橘は、白い皮の部分に栄養や食物繊維が多く、普通 は捨てられがちな筋と皮には、果肉部分の4倍のペクチン、ヘスペリジンというのが含まれているのだそうで、皮と種以外は丸ごと食べられるということでした。
 
 「はるか」はレモン色の皮をナイフで剥くと、とてもさわやかな独特な香りがしました。
 
 3月の柑橘は、デコポン・不知火といった甘みの強いものが多そうですが、初夏に向けてはさっぱり酸味のものが出てきます。「はるか」は、ちょうどその中間ぐらいのあたりで、ほんのりとした品のある甘みでした。
 
 長崎・宮崎はもちろんのこと、熊本の天草・晩柑やデコポン・不知火、八代・晩白柚など、九州は柑橘の宝庫のようです。