京都deお散歩 47 ~そめどのさん~

 
 
          四条新京極を入ったところに、見逃しそうな細い通路。
 
               安産祈願の染殿地蔵のお寺です。
 
 「染殿院」となっているのは、この辺り一帯が当時の権力者藤原良房のお屋敷「染殿」があったところだからだそうです。    
 
 
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                  細い通路を入っていくと
 
 
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             夜でもお参りできるように灯りがともっています。
 
 
 
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         四条通り、甘栗のお店「林万昌堂」さんの横に抜けます。
 
 
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 昼間は、林万昌堂さんの横にちらっと見えています。夜もなかなか分かりにくいかと思いますが、このお寺、真夜中でもお参りに来れるようにと、戸をつけたり、鍵をつけたりせず、灯りをともしてひっそり待ってくれているのだそうで、ほのかな灯りが見えたら、そこを入ってみてください。
 
 私も妊娠した時、母がこのお寺に寄ったので、一緒にお参りしたことがあり、その時初めて教えてもらいました。
 
 繁華街をよく歩く京都の人でも知らない人も多い、でも、有名なお寺なのです。
 
 このお寺、文武天皇のお后である染殿后(藤原明子)が子宝を授かるようにとお地蔵さまに願をかけたら、赤ちゃんが授かり、清和天皇を産んだといういわれのあるお地蔵さまが納められています。
 
 50年に一度しか開帳されず、お地蔵さまがみられないということですが、いつでもお参りしてくださいという気持ちで、繁華街がすっかり明かりを落とした時間でも、ここだけ提灯の灯りが見えているのです。
 
 そういう話を聞いていたので、昨夜、ちょうど夜遅くにこのあたりを通ったので、お参りしてきました。
 
     (・・・・・・。安産祈願。・・・・・・。まあ、いいか・・・・・・。
 
      あ、そうだ、息子と彼女のために拝んでおこう。)
 
 
 また、このお寺、鎌倉時代には一遍上人が念仏のお札を配ったといういわれもあるところで、念仏踊りに大勢の庶民が集まったのだとか。
 
 
 
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 京都の片隅には、こんな歴史の遺跡が、1000年にも渡って人々の思いとともに、ひっそりと息づいて残っています。そこが何とも、趣深いと思うのです。