四条新京極を入ったところに、見逃しそうな細い通路。
安産祈願の染殿地蔵のお寺です。
「染殿院」となっているのは、この辺り一帯が当時の権力者藤原良房のお屋敷「染殿」があったところだからだそうです。
細い通路を入っていくと
夜でもお参りできるように灯りがともっています。
四条通り、甘栗のお店「林万昌堂」さんの横に抜けます。
昼間は、林万昌堂さんの横にちらっと見えています。夜もなかなか分かりにくいかと思いますが、このお寺、真夜中でもお参りに来れるようにと、戸をつけたり、鍵をつけたりせず、灯りをともしてひっそり待ってくれているのだそうで、ほのかな灯りが見えたら、そこを入ってみてください。
私も妊娠した時、母がこのお寺に寄ったので、一緒にお参りしたことがあり、その時初めて教えてもらいました。
繁華街をよく歩く京都の人でも知らない人も多い、でも、有名なお寺なのです。
50年に一度しか開帳されず、お地蔵さまがみられないということですが、いつでもお参りしてくださいという気持ちで、繁華街がすっかり明かりを落とした時間でも、ここだけ提灯の灯りが見えているのです。
そういう話を聞いていたので、昨夜、ちょうど夜遅くにこのあたりを通ったので、お参りしてきました。
(・・・・・・。安産祈願。・・・・・・。まあ、いいか・・・・・・。
あ、そうだ、息子と彼女のために拝んでおこう。)
京都の片隅には、こんな歴史の遺跡が、1000年にも渡って人々の思いとともに、ひっそりと息づいて残っています。そこが何とも、趣深いと思うのです。