きょうもお寺めぐり。通勤途中にあるお寺です。お寺のいわれを読むのはなかなかおもしろいものです。
「源氏物語」光源氏のモデルになったと言われる男性がいたのをご存じですか。桓武天皇のお孫さんにあたる源融(とおる)という人だそうです。
かなりの風流人だったようで、鴨川の水を引き入れて宮城県の塩竃の浦の景色を取り入れた庭園をこの地に作ったのだそうです。それだけでなく、塩竃の浦と同じように塩焼きをするために、わざわざ大阪の難波の海から海水を運ばせて、毎月、塩焼きの風情を楽しんだのだそうです。平安時代の初めだというのに、たいへんだったことだろうと思います。
その庭園のあった場所に、今ではこのお寺が建っているそうです。その名残りは、今では、東本願寺に残っているようです。
このお寺は、源実朝の後室の坊門信子という人が建てたのだそうです。
お寺の中には、江戸時代中期にベストセラーをたくさん出した出版社八文字屋本の全盛期を築いた八文字屋自笑のお墓があるそうです。
門が閉ざされていたので、中には入れませんでしたが、境内入口にお地蔵さんが見えました。
小さなお寺にも、歴史上有名な人とのゆかりのあるお寺があったりして、おもしろいものです。
西八条、梅小路堀川と移転を繰り返し、応仁の乱で荒廃したけど、高辻烏丸で再建されたというこのお寺も、豊臣秀吉の京都の町の整理のために、また引越し。この地に持ってこられたのだそうです。