高倉通り錦下がったところにある
お寿司やさん「さか井」さん
ご主人の年寄りのお母さんが作られたお寿司のご飯が切れたら
それで営業が終わりとか。
小さいお店ですが、常連さんでいつもいっぱい。
テレビでも紹介され、観光客も多いようですが
やはり地元の常連さんがごひいきのようです。
奥さんの明るいおしゃべりが常連さんを
繋いでいるといった感じのお店でした。
穴子丼
ミックス丼
ここのお店は、以前、友達に教えてもらいました。キムタクもご贔屓だとか・・・。
奥さんが一枚の海苔をあぶると、実に見事に両の手のひらで海苔を砕き、どんぶりの上に乗せてくれます。
メニューは少なく、にぎり、鯖寿司、きゅうり巻きなどちょっとしたお寿司に、あとはこのおどんぶりが中心です。
柔らかいお酢の効き方で、とてもいいお味になっていました。
このお店、とても小さくて、5人でもう満員です。お客さんは次から次なので、もっと大きなお店にしてもよさそうなのに、それでも5人の定員で、酢飯が切れたら終わり、というままで続いています。
きっと、ご主人と奥さんがおしゃべりしながらお客さんをおもてなしする、年取ったおばあちゃんの作った昔ながらの酢飯の味を大事に思って、それが終わったら、それで充分。それ以上の欲をだされていないんだろうな思いました。
それがこのお店の流行る理由のようでもあります。
いつも店内は満席、でも、並ぶほどではない、それなりに食べられる、そういうお店です。初めてのお客さんにも、まったく遠慮なく、奥さんがおしゃべりされてます。
お客さんが、お金を払いに来られてました。「そんなんええのに~」とご主人。「なんや財布が重たいなあ思うて」とお客さん。「よっぽどお金、あまってたんやなあ」と奥さん。
常連さんがお正月のあいさつに次々にドアを開けて声をかけに来られてました。
お店の中では、奥さんが、「政治家にも定年がいるわなあ」と4人のお客さん相手に話してこられます。
それと、年取っても「おれが、おれが」ばかり言ってる男の人を「おれ族」、「うちではなあ、・・・」ばかり言ってる世間の狭い女の人を「うち族」って言うらしい、お客さんから聞いたんですわぁ、こんなにはなりとーないわあ~、という話だったり。
烏丸通りにあった立派そうなフランス料理店は早くもなくなっていたけど、テレビで紹介されて観光客が増えたのに、欲を出さず、そのままを保ち続けてお客さんをつかんでいるお店があったり。
でも、このおどんぶり、お値段の方が書かれていません。そういうのを聞くのは野暮なんでしょうね。メニューには一切値段が書かれていないのです。
常連さんたちはご存知なので、書く必要ないのかも。
(・・・・・・、実は、1700円也。野暮だけど、食べてびっくりにならないように、言っておきましょう。私はびっくりしてしまったので・・・。それでも、常連さんが、次から次から、なのです。)
帰りに大丸の地下にあるイノダで珈琲を飲んでから帰りましたが、ここもまた、お客さんの足の途絶えることのない、お店でした。
昔ながらのケチャップ味のイタリアンだったり、オムライスだったり、そんな懐かしいメニューは変わることなく、ミルクと甘いお砂糖の入った独特のコーヒー(残念ながら、カップの大きさは変わっていて、小さくなっていたけど)。
大きなパフェもあんみつも冬でも人気メニューのようでした。
何がこんなふうにいつまでもリピーターを引きつけておくのかな?
京都人は、ちょっとコーヒーでも飲んで、というときは、このイノダについつい行ってしまうのです。
本店は、堺町三条を下がったところ。