体調を崩し、しばらく療養中でしたが、少しずつ回復してきました。この頃は体力をつけるために毎朝30分の散歩をしています。
今朝は秋らしい空でした。散歩は最初は道を歩くだけでしたが、それでは楽しくもないので、歩いて10分ほどの仏光寺さんまで行き、お寺の風情をのんびり楽しんで帰るというコースにここしばらくは切り替えました。
お寺にはまだ百日紅の木に濃いピンクの花が咲いてます。
このお寺を思い出したのは、昨年亡くなった友達が、よくお母さんの手を引いてお参りの散歩をしたと言われていたのを思い出したからです。
その友達の息子さんと私の息子が幼なじみで、この間、久しぶりにお昼を食べたと息子から聞いた時に、病気で入院されていたことも知らず、退職したらまた連絡しようと気楽に思っていて、知らされた時にはお葬式も済んでいました。
ご主人が会社の社長さんで、友達もその会社で長年仕事をしていたこともあり、ご主人がお別れの会を会社としてされるというのを息子から聞いて、私も参加させてもらいました。
心のこもったお別れの会でした。ご主人が奥さんのアルバムを整理されたり、奥さんのされていたことを展示やビデオやカセットテープで紹介されてました。
以前は姉のように慕い、親しくお付き合いしていたけれど、知らなかった最近のことをいろいろ知ることができました。
源氏物語の朗読を必要とされる方のためにテープにとったり、細かい刺繍をしたり、病気が落ち着いてた時には海外旅行にも何度かご主人と行ったり。
いつでも会えると思い込んで、人との関わりをいい加減にしていたことを思い知らされました。
息子同士がランチをしたことで、ふと、彼女のことを思い出し、訪れた仏光寺。
お互いに近くに暮らしていたのに。
私も体調を壊し、父のお墓参りにさえなかなか行けてなかったこともあり、宗派の違うお寺とはいえ、まずは仏光寺さん、という思いもありました。
最初の頃は亡くなった人たちを拝むというようなお参りでしたが、今日、手を合わせたら、初めて、友達のあのいつもの笑った顔、父の穏やかそうな笑顔が突然浮かび、元気だしてがんばりや、と声が聞こえてきたみたいな感じがして、初めて明るいお参りをしました。
亡くなった人が笑った顔してるなんて、一年経って初めてです。
私自身の体調が回復してきて、自信が戻ってきたからかもしれません。
亡くなった人たちへのさまざまな罪悪感が、今日は懐かしい笑顔に支えられたようなありがたいお参りになりました。亡くなった人たちの笑顔が浮かぶのって、ものすごく支えられてる感じがするものですね。
がんばろっ!と思います。
帰り道は、息子のお商売繁盛を願って、繁昌社という神社⛩にお参り。
この商売繁盛のお社の言い伝えは、中世の宇治拾遺物語の班女の伝説の話の中にも関連しているのがあるのだとか。班女と繁昌とは音が似ているからなのだとか。縁結びの神様でもあるようです。
そして、そのあと、菅大臣さんという、菅原道真の生誕の地であると言われる神社にもお参り。
すすきに秋の風情を感じさせてもらいました。
神社の片隅にある井戸水で菅原道真公は生湯につかったのだとか。
でも、京都には、道真公の生誕の地は3ヶ所もあるのだとか。
家に着くと、これでだいたい30分の散歩になります。
季節折々の風情がお寺や神社には残っています。観光客は来られないところですが、ひっそりしていて、気持ちのいいコースです。