中原淳一 「それいゆ」
高島屋にて
終戦直後の日本の女性たちの服装は、もんぺでした。そんな日本の女性たちに美しい服装を、と願ったデザイナー中原淳一。「それいゆ」という雑誌が出版され、女性たちは、何も物がない時代に、あるものを使って、おしゃれを楽しみ始めた、という歴史がありました。
母の姉たちも昭和23年ごろから、洋裁店を開き、「それいゆ」に載っているデザイン画を見て、いろいろなワンピースなどを作ったようです。
母のアルバムにも、姉たちに作ってもらったというウエストの細い、素敵なワンピースを着た写真がありました。
数多くの書籍が並んでいました。
メモ用紙やファイルなど、素敵な文具
水筒やマグカップも、いいなあ
もちろん、洋服や傘も。
こんなワンピースを夏に着られたらいいなあ
お隣にいた人が「オードーリー・ヘプバーンやねえ」と言っていました。
中原淳一の絵って、確かにオードリー・へプバーンそっくりなのですが、
もうひとり、この絵によく似た人がいるのです。
若い頃の浅丘ルリ子
だったそうですよ。
私が買った絵はがきには、中原淳一の次のようなことばが書かれていました。
「美しい服装とは、決して着飾ることでもなく、華やかな色彩をいうのでもありませ ん。 またたくさんのお金をかけてのみ、出来るものでもありません。それは、ほど よい調和の中にあなた自身を生かすことです。言葉を換えれば、あなたらしくある ことです。」
「ほどよい調和の中にあなた自身を生かすこと」―――これは、いろいろなことにおいて言える言葉だと思います。いい言葉だと思い、飾っておきたい絵はがきです。