京都deお散歩 83 ~うららかな早春の東山界隈を歩く~

 
 
               うららかな早春の東山界隈を歩く
 
 3月11日。2年前もこんなふうに晴れていたことでした。
 
 きょうは、そんな恐ろしいことが起こった日とは思えないほどのうららかな早春の一日でした。
 
 天気予報ではかなり気温が下がり、冬の服装でお出かけくださいとのことでしたが、でも、陽射しはすっかり春の陽射し。ダウンのコートを着ながらも、黄砂も飛んできていない青空に誘われて、清水の坂道を通って帰りたくなりました。
 
 
 
       暖かくなってきて、観光客も増え出して来た清水・三寧坂
 
             着物姿の若い女の子たちが増えました。
 
 
 
 
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                ほんとに青空が気持ちいい
 
           枯れ木に、さざんかと冬の景色もまだ残っていますが
           空はすっかりうららか。
 
 
 
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 いつもはここ「イノダコーヒ」でひと休みして、本など読んでから帰るのですが、きょうはむだづかいはやめることに。ガマン、ガマン。
 
 
                     イノダコーヒ
 
           外の景色を見ながらコーヒーの飲めるお店。
           店内もレトロでとても素敵です。
 
 
 
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                    青空、青空
 
       うれしくて、何度も何度も青空をカメラに収めてしまいます。
 
 
 
                      二年坂
 
 
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          竹久夢二が大正時代、恋人彦乃と暮らした清水
 
          ふたりでよく通ったという甘党のお店
 
 
     昭和ひとけたの伯母などは、清水でお店に入るとしたらこのお店でした。
 
 
 
 
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             清水を通ると必ずのぞいてしまう
             竹久夢二の絵を売るお店「港屋」
 
          このあたりに夢二と若い彦乃は隠れ住んだそうです。
 
 
 
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 「港屋」というのは、夢二の最初の妻たまきが、浮気ばかりしてなかなか家にいつかない夢二との暮らしの中で、生計を立てるために自分で開いたお店の名前。
 
 浮気相手の彦乃との京都の隠れ家に同じ名前のお店を出すのは、私としてはたまきさんに失礼だと思っているのですが、でも、まあ、夢二の絵は、当時「港屋」で売られ、若い女学生たちがたくさん買いにきて(そして、実は彦乃もこのお店の常連さんで知り合ったわけなのですが)、やはり夢二といえば「港屋」なので、それはそれで仕方ないかな、たまきさんには許してもらうことにして・・・。
 
 
 さて、このお店に入ると、必ず買ってしまうのが、絵はがき。昔の女学生たちもささやかな夢二の絵を買ったようで、絵はがきをいろいろ見ていると、その気持ち、とてもよくわかります。
 
 
 
                  お店には、夢二の絵がいっぱい
 
 夢二は、モデルさんなしには絵が描けなかったようです。これはだれかな?たまきさんかな?彦乃さんかな?それとも、もう少し年取ってから一緒になった若い若い女性お葉さんかな?(お葉さんとの隠れ家は、お葉さんの実家の近くで、東京の田端。芥川龍之介をはじめとして、彼と交遊のあった文学者たちがたくさん暮らしたあの田端に、夢二もお葉さんと一緒に暮らしていたということでした。今では家は残っていませんが、その界隈も数年前にわくわくして見てきました~。)
 
          
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 さて、いろいろ絵や絵はがきは見ましたが、いろいろ買って持っているので、きょうは買わないことに。・・・、と思ったのですが、ほしくなってしまったのが、春を告げる花、椿柄のお弁当ぶろしき。
 
 夢二の絵には、椿の柄がたいへん多いのです。
 
 村の子供たちとともに描かれることも多く、岡山県牛窓のふるさとに咲く椿かもしれません。
 
 早春のうららかな青空につられて、ついつい買ってしまいました。
 
 
 
 
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 少し歩くと、右手折れたところに、有名なお店「みしな」さん。一度行ってみたいのですが、・・・。
 
 ランチで3,000円前後~4,500円ぐらい。・・・・・・(いつも恨めしそうに通り過ぎます)。
 
 
             いつか行ってみたいお店「みしな」
 
 
 
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              高台寺横、早咲きの桜でしょうか。
 
 
 
 
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 清水界隈では、花灯路の期間と合わせてなのか、高台寺やそのお向かいにある圓徳院の特別拝観期間になっています。
 
 私は、この円徳院がとても好きです。ねねが晩年過ごしたお寺です。
 
 静かなお庭があり、心落ち着くひとときが過ごせます。
 
 
 
 
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 圓徳院の拝観出口は、甘党のお店などが並ぶところになっています。
 今回は、園徳院は拝観しませんでしたが、そこにある都路里さんに引き寄せられてしまいました・・・(一回お財布のひもを緩めると、危ない・・・)。
 
 
 
            期間限定(このことばにほんとに弱い・・・)
 
 
 ああ、春が来たんだぁ・・・、と思って、ダイエット中にもかかわらず食べてしまいました。
 
 
 
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 アイスクリーム3個、クッキーなどいろいろ、最後に食べた3色団子は白玉でした。
 
 
 
 
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     花灯路期間。
 
     円山公園までずっと灯籠の道が続きます。
 
 
 
 
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  円山公園に抜けるつもりが、梅の花につられて、下河原の方へ抜ける道へ。
 
 
 
 
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          何のお蜜柑でしょう?青空ととても似合ってました。
 
 
 
 
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 こんなところに素敵な感じのイタリアン・レストラン。ランチはお手頃価格でした。
 
 
 
 
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         下河原へ。
 
         山椒入りのおじゃこで有名なお店「やよい」
 
 
 
 
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 夢二の椿のお弁当ぶろしきを買ったので、佃煮も買って、明日、持っていこう。
 
 
 
              今回は、山椒入りのおじゃこではなく
 
        生麩とおじゃこの佃煮と、お昆布と椎茸の佃煮を買いました。
 
 
 
 
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 「お茶でもどうぞ」と言ってもらって、さざんかの花がまだ咲き残っている中庭の見えるお店の片隅でほうじ茶を一服いただきました。ほうじ茶って、こういうとき、ほっとひと息といった感じを味わえますね。
 
 
                  ごちそうさまでした。
 
 
 
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        祇園に出ると、今、とても流行っている行列のできる
        かまど炊きのご飯のお店
 
        暖かくなって、これからもますます行列ができそうです。
 
 
 
 
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             最後は、知恩院古川町商店街へ。
 
 
 
 
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 「京都地検の女」の撮影場所の商店街です。東山の麓であるこの界隈(岡崎、白川、粟田口、三条通りといったあたり)が私の懐かしいふるさとです。
 
 昔は、この商店街には、友達のおうちが何軒もありましたが、すっかり変わってしまい、友達のお父さんやお母さんのされているお店はほとんどなくなってしまっています。友達も今ではだれもいません。
 
 知恩院近くの、「古川町センター」内にある鶏屋さんの丹波の地鶏は、ここのお店のを食べると他のが食べられないと思うほど美味しいのです。
 
 ここまで来たら、これまたここのお魚を食べたら他のが食べられないと思うお店「大浅」さんにも寄りたかったのですが、買い過ぎて冷凍するのはもったいないので、また来ることに。とりあえずきょうは鶏だけ買いました。        
             
         
          商店街の知恩院側の向こうには、よく撮影に使われる白川。
          まだまだ冬景色でしたが、柳が少し、芽吹いていました。
 
 
 
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  5月の連休のころには、若葉が風になびいてとてもきれいな景色になります。
 
 
 
 
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 さて、このあと、大丸までバスで行き、地下でお野菜などを買いました。ちょうど東北大震災が起こった時間になった時、店内放送が入りました。
 
 新じゃがいもの入ったかごをしばし置いて、黙とうしました。
 
 うららかなこんな日、私は清水を歩いて帰りたくなり、のんびり家路につきましたが、大丸の地下で、店内放送に教えられて、その時間に黙とうし、しばし、亡くなられたかたを思うことができたのはありがたかったです。