夕方、今日は久しぶりに時間があったので、京都駅前の伊勢丹内にある「えき」美術館に、マリー・ローランサン展を観に行きました。
淡い淡いパステルカラーの少女の絵がまず浮かぶマリー・ローランサンですが、並んでいる絵を観ていると、年代とともにだいぶ絵の描き方に変化があるということがわかりました。
若いころの絵は、ピカソの影響を受けていて、マリー・ローランサンの絵だとは思えないものもあったり、少しマリー・ローランサンらしい絵になってきてからも、少女の目にはなんか陰があり、あまり幸せそうでないのです。
戦後は、ドイツ人の夫とも別れて、ひとりパリに戻ってきてからの絵は、マリー・ローランサンの独特な夢見るようなパステル調の少女たちの絵。この絵で、彼女はパリで画家として成功するのです。
彼女の絵は、年とともに熟していっているのがわかりました。晩年の彼女の絵はもはや若いころのパステル調の夢見るような美しさだけではなく、伸び伸び生き生きした美しい絵でした。
上の、写真に撮ってきた「三人の若い女」という絵は、晩年、10年ほどもかけて描いたと言われている絵のようです。大きな絵でした。
時々、こうして夕方、わりと空いている美術館で絵を観るというのはいいものです。
帰りはすでに日が暮れていました。11月に入ると、京都駅前はもうクリスマスの準備ができているようでした。