きょうのディナー 58 ~はじめてのモロッコ料理~



  モロッコに恋をしているというフラのお友達に誘われて、初めてモロッコ料理を食べに行きました。


 河原町仏光寺にある、本格的モロッコ料理店「La Baraka」の店内。
 落ち着いた雰囲気のお店でした。


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 モロッコ王国というのは、民族的には、ベルベル人とアラブ人の国だそうです。そして、このお店は、ベルベル人のモロッコ料理だということでした。

 モロッコはフランス領でもあったために、おいしいワインの製法が伝わっていて、ワインもなかなかいいのですよとお店の方から紹介させて、みんなで1本頼みました。

 とてもいい香りのする飲みやすい赤ワインでした。


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 めずらしいザクロジュースもありました。


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 いろいろ悩んだ挙句、いろいろなものがとりあえずセットで楽しめるという基本的なコース料理を頼みました。なんせ、モロッコ料理初心者なので。

 最初に出てきたサラダ、これにはとてもめずらしいことですが、モロッコ料理に使われている香辛料が程よくつかわれたドレッシングがかかっていて、とても美味しかったです。


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 ハリラというスープがまた、ほんとに美味しかった!!
 これは、ラマダンの絶食明けの最初に飲むスープだそうです。おなかにやさしいようにお豆やお肉類、からだにいいスパイスがいろいろ使われていて、独特な香りと味です。これとパンだけでもお昼ご飯になりそう。絶品でした!


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 世界一小さなパスタが使われているというクスクス。お野菜がたっぷり入っていて、これもまたものすごくおいしかったです。それと、お皿がまた素敵なお皿だったのです。


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 この、お米粒よりはるかに小さいのがクスクスのスパゲティー。雑炊みたいな感じかな?香辛料がまろやかでこれも絶品!


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 モロッコの家庭では、市場にある香辛料のお店で、代々その家で使われている香辛料を使うそうです。その香辛料は、家庭ごとにちがっていて、それぞれの家庭の体調に合わせて、香辛料やさんが100種類前後の香辛料を組み合わせてくれているのだそうです。

 このお店では、99種類の香辛料を使っているお料理をだされているのだとか。クミン、コリアンダーサフラン、とうがらし、乾燥ショウガ、シナモンはよく聞くけど、99種類???

 モロッコのことを紹介した番組でもきちんと香辛料が並べられたきれいな市場のお店の様子を見ましたが、香辛料やさんというのは、モロッコでは、「薬局」となっていました。

 パンもとてもおいしかったです。素朴な素朴なパンなのです。このパンをちぎって、暑い暑いお料理をパンでつかんで食べるのだそうです。味があまりついていないからこそ、お料理とよく合っていました。



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 さあ、有名なタジン鍋です。蓋をパッととられたら、ものすごい湯気。

 モロッコは砂漠の続く乾燥地帯なので、お水があまりないことから、お水を使わない料理方法が考えられたのだそうです。なるほど、そういう意味があったのかあと気づかされました。

 でも、お料理は野菜から出る水分でみずみずしく、独特の香辛料を使ったまろやかなビーフシチューのようでした。


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 入っている材料の種類も多くてびっくり。オクラやジャガイモ、インゲン、キノコはもちろんのこと、オリーブの実、プルーンが入っていて、これがまたすごくおいしいのです。


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 お料理が出るたびに美味しくて、わあ~~!!わあ~~~~!!!と声を出して感激しまくっていた私たち。

 お隣の席のお二人の女性たちも初めてのモロッコ料理だったようで、このお店のご主人の奥様にいろいろとモロッコ料理やモロッコの暮らしについてお話を一緒に聞いていたりしたので、いつの間にやら仲良くなっていました。

 さて、もうすぐベリーダンスショーが始まりますが、ショーのあとは、この衣装を腰につけて、一緒に踊ってください、と奥さんに言われました。

 みんな何もためらうこともなく、お隣の席の方たちと、それぞれの洋服に合ったものを選んで、楽しそうに身に着けました。


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 ショーが始まるまでにもう一品。

 串焼きです。クスクスはチキン、タジン鍋は牛肉をたのんだので、最後はマトンにしました。


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 あなたたちはどういうお友達ですか?とモロッコ人(民族的にはベルベル人だそうです)のご主人に聞かれ、「フラダンスの仲間です」と答えると、フラダンスが通じませんでした。「ハワイの踊りです」と説明。「OH!ダンサーですね!」「いえいえ、レッスンを受けているだけです。」「先生はだれですか?」「いえいえ、みんなスチューデント~。」といった会話を、日本語、英語、ご主人はフランス語も、で交わしあいました(ちょこっと写っている赤い服の方がご主人の日本人の奥さんです)。

 

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 さあ~、ベリーダンスのはじまりです~。


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 イスラム圏では、おなかのふくよかな方たちが踊られますが(女性のおなかがふくよかであることは豊かさの象徴なのだそうです)、さすが日本。スタイル抜群の方たちがおなかを激しく振って踊られました。

 そして、初めて知ったのは、ベリーダンスって振るのはおなかだけではないのです。豊かな胸も震わして踊るのです。


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 右側の方が、ベリーダンス教室の先生で、左の方が生徒さんだそうです。


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 このあと、私たちも加わって、踊りました。

 モロッコの音楽に合わせて、好きなように踊ったらいいです、と言われ、みんな好きなようにおなかを動かして踊りました。

 私たちのグループは、「さすがダンサーだ、腰がちゃんと振れている」とご主人にほめてもらいました(んんん、・・・。ダンサーとまでは、・・・)。

 タヒチアンでは足を前・後ろと小刻みに繰り返して動かすことで腰を振るのですが、とりあえずはその方法で腰を振っていると、ベリーダンサーの方たちからも、できてます、できてますと、ほめてもらったのですが、どう考えても、胸を震わす方法はまったくわかりませんでした。????(どこをどう動かすと、胸があんなに小刻みに震わせられるんだろ???)

 知らない人たちとも踊りを通して、とても仲良くなりました。


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 さて、ダンスのあとは、デザート。

 これは、プルーンではありません。7月の終わりごろに、大丸の地下でエジプト・デーツのドライフルーツを買ったのですが、これは、そのデーツの生だそうです。

 ドライのものとは甘さがまたちがいました。ドライのものは甘さが凝縮されて甘ったるいのですが、これは、白あんのようで和菓子風の味でした。

 デーツは、とても低カロリーなのに、栄養たっぷりというすぐれものです。


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 そして、お待ちかね、今回飲んでみたかったモロッコティーです。

 お店の方の話では、ミントティーはミントを入れるだけだけど、モロッコではミントをローズウォーターで煮出して、蜂蜜を加えるのだそうです。

 モロッコのガラスのコップに、フレッシュミントが入れられています。ここに、温かいモロッコティーが注がれます。

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 みんなの注目を集めたのは、モロッコのトレーの模様。



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 ご主人の話では、モロッコ曼荼羅の模様で、いたるところにモロッコ曼荼羅が使われるのだそうです。

 テーブルクロスもそうでした。


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 カーペットも素敵な柄。


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 モロッコの柄はとても美しくて、手のかかった模様です。タイルを使ったおうちもとても素敵です。西洋の文化とアフリカの文化、イスラムの文化とキリスト教の文化が行き来した場所で、同じ香辛料を使っても、インド料理とはまたちがったお料理で、お野菜の種類もたっぷり、お肉、豆類もたっぷり。何より、99種類もの普通では食べられないような香辛料が使われた病気を招かないための食事。

 今回はコースでいろいろ入っているのをたのんだので、おなか一杯になりましたが、慣れたらその日の気分で単品で頼むといいと思いました。あと、オムレツだけはコースに入ってなくて、今回、食べられませんでしたので、今度はオムレツも頼んでみようかな。

 どのお料理を頼むにしても、ハリラという温かくて美味しいスープと、とっても素朴なモロッコのパンだけは必ず一緒に頼みたいと思います。


 今回のお店ラ・バラカのHP