京都deお散歩 152 ~木屋町界隈~


 
  昨日はお天気も良く、絶好の桜日和でした。おかげでちょっとバスに乗ろうとしてもなかなか進まず、実家から家まで、とりあえず歩くことに。

 毎年見事な桜を開花させるのは、木屋町通りです。三条から四条の間をとりあえず歩いて帰りました。

 日本語以外の言葉で話す観光客の人たちがとにかく桜を撮っていました。私も。


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 やはり川と桜というのはきれいな景色だなと思います。

 え??これは初めて見ました。人が引いたり押したりして観光客を乗せているのは、高瀬舟

 昔は、この川は、物資を運ぶ大切な運路でした。二条まで行くと、一之舟入跡、この界隈も、七之舟入、九之舟入という跡が残っています。



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 飲み屋さんがいっぱいある通りに、昔は小学校がありました。今は廃校跡で年に一度の桜まつり。母も以前は、ご近所さんからこの桜まつりのお茶券を毎年もらって訪ねていました。

 ただ、この学校の校庭のあたりは、昔、パリ博覧会の影響を受けて、初めて映画の試写会を行ったという文化的ないわれのある場所なのだそうです。さすが映画の町となっただけのことはあるんだなあ。


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 桜もきれいですが、白い花も見事に満開で美しい。


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 私たちは、桜をただ観に行くだけですが、昔は、桜の開花は種まきの合図だったようです。種まき桜と言われたりもしていたそうです。昔も桜の開花を楽しんだのでしょうけど、雨季を迎える前に種をまくという大切な時期だったんだなあと思いながら、桜を見てきました。

 先日観たNHKの番組では、台湾の桜について紹介されていました。暖かい台湾では、旧暦のお正月を迎える2月の中頃になると、台湾桜(緋寒桜)が見事に濃いピンク色の花を咲かせるようです。暦を持たない昔の台湾の人にとっては、種まきの時期を教えてくれるのが、この濃いピンクの桜の開花だったそうです。花を楽しみながら、雨季に入る前に種をまくことを教えてくれる桜の開花に従って、農作業をしていたのだそうです。

 白い花にも目をとめたのは、これも先日テレビで観たハワイ島コナのコナ・スノーのことが思い起こされたからです。

 ハワイ島の西側にあるコナという町では、高い火山にさえぎられて東部のヒロなどに比べると、雨も穏やかなのだそうです。栄養素の多い火山灰で覆われた土地では、コーヒーの栽培が行われていて、コナコーヒーはとても有名です。

 このコナコーヒーの木の花が、真っ白で、コナ・スノーと呼ばれているのだそうです。

 東部はコーヒー作りには適さなかったようで、サトウキビ畑が広がっていたそうです。明治時代には、サトウキビ畑では、移民してきた日本人が馬のように鞭打たれながら働かされていたそうですが、その後、小作人として土地が与えられたそうで、その際、東部の土地に移り住んだ日本人たちはコーヒー農園を作ったのだそうです。

 今でも日系のハワイ人たちが、コナコーヒー農園を経営しているのだそうです。

 毎年雨季が終わるころ、2月15日ぐらいになると、白いコーヒーの花が満開になるそうです。ある日突然満開になり、3日ほどで散るそうで、昔の日本人は、まるで故郷の桜の花のようにはかないと思って、その花を愛でたのだそうです。

 このコーヒーの花が大きくてたくさん咲くとその年は豊作。いいコーヒーができるのだそうで、農園の人たちにとっては、コナ・スノーはとても大切な花のようでした。

 私もハワイに行ったとき、コナコーヒーを買ってきましたが、確かに今まで飲んだコーヒーに比べて、とてもおいしいコーヒーで、次行った時もたくさん買ってきたいおみやげのうちのひとつです。

 ネットにコナ・スノーの花が出ていましたので、見てください。




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 実が真っ赤に熟すと収穫時。この種から中身を取り出して、焙煎するのです。


 もし、今度、2月の中頃にハワイに行けることがあれば、ハワイ島のコナの農園を訪ねるというのが、私の夢になりました。

 でも、夢というのは、叶いにくいもの。開花時期は、農園の場所によってちがい、おまけに急に満開、すぐに散るそうで、早い時には、たった一日で満開になり、その日のうちに散ったこともあったのだとか。観に行けるなんて、至難のわざです。観られなかったら、コナコーヒーを買って帰ろう。