京都deお買い物 78 ~陶器市~

 
 
 
                     ~五条坂 陶器市~
 
 
 お精霊さん(おしょらいさん)のお迎えが、六波羅六道珍皇寺で始まった8月7日から10日にかけて、すぐ近くの五条坂でも恒例の陶器市が開催されています。
 
 この六波羅の地は、平家の探題が置かれた地ですが、平安時代には、この地は、亡くなった人を清水のお山に風葬火葬をしにく前に、六道珍皇寺でいったんとどまって拝んでもらったところで、あの世とこの世の境目でした。
 
 京都では、昔から、お盆を迎える前に、ご先祖様をお迎えに、お寺の鐘を鳴らしにいくということが行われています(ご先祖様のお見送りは大文字の送り火)。
 
 
 
 7日の初日、9時前から出かけたところ、市バスはお精霊さんをお迎えに行くお年寄りたちでものすごく満員。うちの実家でも父が朝早くから出かけたそうです。
 
 五条坂で降りて、しばらくは涼しく、まだ人通りもあまりなく、空いていました。
 
 
 
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 陶器の神社 若宮八幡宮
 
 平安時代に今の西本願寺の近くに建てられたのが、この地に移されたのだそうです。
 
 
 
 
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 陶泉窯さんの店先。この裏で焼いておられる器が並びます。絵付けもとてもおもしろく、めだかや蛸なんていうのもありました。専門の絵付け師さんがおられるそうです。
 
 
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 店先のものはちょっとした傷物だそうで、お店の中に売られているものの半額。
 
 私が買ったのは、形のとてもお洒落な桜のマグカップ
 
 以前から目をつけていたのですが、店先に出ていたものを買いました。持ち手の付け根のところにちょっとした傷があるのですが、言われるまでまったくわかりませんでした。とても美しい形で、絵付けもきれいだし、もともとはそれなりのお値段だったので、とても満足。来年の春に使おうと思います。家に帰ってさっそくコーヒーを入れてみたところ、とても飲みやすくてなかなか使い勝手のいいマグカップでした。
 
 
 
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 こちらは、高級品の器たち。
 
 半額セールとなっていますが、なんせ、もとのお値段が最低4万5万の高級品。半額といっても手が出ません。
 
 こういうお鉢で煮物をいただきたいと思うのですが・・・。
 
 
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 目をひいたのが、こちらの器。
 
 おや??これって、沖縄で買った器によく似てる・・・。
 
 
                 京焼 琉華さんの出店
 
 
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 沖縄で買った器も、沖縄の人で清水焼を学んできた人のものでした。沖縄では、おや??これって、清水焼みたい・・・、と思うような器も置かれていました。
 
http://blogs.yahoo.co.jp/yuri_no_hana001/28539124.html(以前、沖縄で買った器)
 
 実はこのお店、沖縄で沖縄の焼き物を学んだ人が、清水に戻ってきて、沖縄の焼き物と京焼きを融和させた器を目指しておられるのだそうです。
 
 沖縄の人と清水の人との交流があるみたいで、おもしろいなあと思いました。
 
 沖縄の器を扱っておられるお店が、五条坂の近くにもあります。素朴でいてセンスがあって、なかなかいい器が並んでいます。
 
 
 
 さて、今回、私が惹かれて買った器は、これらの器。
 
 柿の色をした釉薬を塗った焼き物なので、「柿釉」という器です。東山五条をちょっとだけ西に入った「フジヒラ」さんの店内入ったところに置かれていた品物です。
 
 立秋が過ぎて、ちょうどいい器となりそうです。
 
 
 
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 まず、このマグカップは、とてもきれいな色合いです。そして、とても軽くて、飲みやすい。
 
 
 
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 以前、信楽で、群青色のこのような感じの塗りのマグカップを買って、とても気にいっているのですが、こちらの色もとてもいい色で、飽きがこないと思います。
 
 
 フリーカップもあまりにも素敵だったので、買いました。これでビールを飲もうと思いますが、目下禁酒中ですので(ビールは食欲増進して食べ過ぎるので、がまん、がまん)、家に帰ってさっそくコーヒーを入れて飲んだところ、軽くて持ちやすくて、とてもいいカップじでした。
 
 
 
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 もう一軒、とてもおもしろそうなお店を見つけました。一見、古びてあまりよさそうでない雰囲気なのですが、よくよく見ると、店内も古道具屋さんっぽく見えつつ、実はけっこういい雰囲気に作られていて、品物も、お手ごろ価格でなかなか素敵なものがいろいろありました。残念ながら、カメラの調子が悪くて、まったくピントが合わず、お見せできませんが、・・・。
 
 桜の柄のいかにも手で作ったという雰囲気の美濃焼きの可愛い紅茶カップが目につきましたが、桜の絵は桜が咲く頃しか使えないので、・・・。それに、桜は一個買ってしまったので、・・・。残念ですが、諦めました。
 
 同じ柄の銘々皿もとても素敵でしたが、なんせ、桜はすぐに散ってしまうのでで・・・。
 
 新進作家さんのお店も出されていました。一つずつ見ていると、けっこう時間がかかります。
 
 1時間もすると、もう暑く暑くなり、汗だくでした。
 
 熱中症にならないように、という口実の元、ちょっとひと休みをしたお店がこのお店。
 
 
     お茶を商っておられるおうちの方が昨秋、お店をだされたところです。
 
 
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 先日、雑誌で紹介されていたのが、この抹茶パフェ。歯医者さんで読んだ雑誌に出ていて、一度食べてみたくて、先日、通りかかった折、いただきました。
 
            さすが、抹茶の味が濃厚です。
 
 
 
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 今回は、グリーンティーを飲もうと思って入ったのですが、ついつい、こちらのほうに目が行ってしまいました。
 
 
 
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 このお店、私の目をひいたのは、町家を残した造りです。
 
 この天井ですが、これは懐かしいものです。ベニヤ板のような天井なのですが、その四隅につけられているのは、模様の入った木なのです。ちょっとしたお部屋にはこういうのを昔の人は使ったのです。町家の玄関先だとか、商家だと女中さんのお部屋などはこういう天井だったりしてました。
 
 
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 夏らしく、涼しげなすのこも使われています。
 
 昔のものを上手にお洒落に使って、落ち着いた素朴な雰囲気のするお店が作られていました。
 
 
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 こんな素敵な感じの小さなお店、陶器市の日には満員で入れないだろうなと思っていましたが、私ひとりだけ・・・。
 
 陶器市って、お年寄りが多いから、きっと雑誌読んできました、なんていう人はいないのでしょう。
 
 普通の喫茶店のほうが流行っていました。おかげで静かにひと休みさせてもらえました。
 
 さて、しばし汗も引きましたが、この日は立秋の翌日とはいえ、とても暑い日でした。毎年、暑い暑い中を陶器市にはついつい行ってしまいます。
 
 陶器市の日こそ、遠慮なくいろいろなお店の中に入れるので、それが楽しいのです。
 
 器が結構好きなので、あちこちの陶器を観に行きたいとよく思います。
 
 以前にもUPしたのが備前焼。もう一度行ってみたくなるような町でした。
 
 
 
 まだ明日明後日と陶器市は続くのですが、京都も今回ばかりは台風の影響を受けそうです。雨がだいぶ激しく降ってきました。涼しくて、半袖では肌寒いぐらいです。
 
 鹿児島のほうはもう通り過ぎたころのようです。
 
 屋久島、種子島あたりをまともに通って、四国を縦断するようなコースを通るのはめずらしいことです。このコース、めったにないのですが、このコースのときは近畿地方も危ないのです。
 
 柿釉も秋らしい器、そして、本来、二百十日にくるべき台風も秋の季語(このところ、台風が来る時期がだいぶ早まりました)。
 
 立秋が過ぎたので、そろそろ和菓子やさんでは青柿のお菓子が売られている頃かと思います。
 
 とりあえずは、無事に台風が通り過ぎますように。この雨、かなり多そうです。