HAWAIIへの旅 1
3月25日の夜からハワイへ向けて、太平洋を渡ってきました。そして、昨日4月1日の夜に京都に帰ってきました。
そんな折、チリ地震が起こり、ハワイのホノルルにも今夜遅くに津波が到達するというニュースを聞きました。そのとき、まず頭に浮かび、気になった人が、ハワイのホテルで、とても親切にしてくださったホテルの日本人スタッフのNorikoでした。そして、そのあと、次々に、いろいろとお世話になった人たちの顔が浮かんできました。そして、ハワイの人たちのことが気になってきました。
さて、そんな中ですが、これから毎日、少しずつ、ハワイの旅をブログでお知らせしていこうと思います。
~とてもお世話になった Noriko ~
Norikoは、今回泊まったロイヤル・ハワイアン・ラグジュアリー・コレクション・リゾートの日本人スタッフです。
このホテルは、ハワイで最も格式の高いホテルだったところです。元々、ロイヤル・ハワイアン・ホテルという簡単な名前だったのが、今や、シェラトン系列のホテルのひとつになってしまい、長ったらしい名前になったみたいです。
でも、重厚な建物や働く人々のサービスは、伝統あるホテルにふさわしいままで、とてもいい滞在をさせてもらえました。
緑に囲まれ、朝の光と小鳥の声のシャワーはとても爽やかでした。
ホテルの中から海へ出られるところ
涼しくて、空と海の青色と、木立の緑、ホテルのシンボルカラーのピンクがとても美しく調和したテラス。私が一番気に入った場所で、しばしばここでのんびりと、空の色を見て過ごしました。
外はまぶしいほどの南国の陽射し
(と言っても、今、ハワイは春です)
子供たちはプールで泳ぎ、大人たちはのんびりベンチで。
無料なので、パラソルの下で本を読んだり、うたた寝したりしていました
ここは有料
プールの向こうはホテルの専用ビーチ
ビーチチェアーは一日$50、半日$25。でも、JTBで行くと、5組分は確保されていて、無料
3時ごろここでのんびり ・・・・・・ 暑い
3時半は過ぎないと、暑くてのんびりもできません。
お部屋もシンボルカラーのピンク系。
ピンクが大好きな私には、とても安らげる色合いでした
レイは、到着したときに首にかけてもらったものです
実は、チェック・インの前に着いたので、最初は別のお部屋に行くよう言われました。てっきりそこが私たちのお部屋かと勘違い。
まるでスウィート・ルームのように、いくつかのお部屋に素敵な豪華な椅子やソファーが置かれていました。
ベッドを捜したのですが、まったくない・・・。どこで寝るの???と大捜し。
どこかにひとつ、ひっそりとお部屋が隠れているのかしら???
へんだなあと友達とふたりで不安になってきて、廊下に出てみたら、「ホスピタルルーム」と英語で書かれていて、やっとチェック・イン前の待合室なんだとわかり、やれやれ・・・。
さて、チェック・イン後のお部屋はちゃんとベッドがついていて、ほっ・・・
下の写真は、海側のホテルのレストルーム。
つまり、トイレ。
なるほど、だから、レストルームというのか、と妙に納得。
夜は、ホテルのあちこちに置かれているいすに座って、遅くまでおしゃべりしていたことも・・・。
こんな素敵なホテルでは、シーツ交換は一日2回もありました。昼間にベッドを使ったら、また夕方交換してもらえるわけです。
そして、ロイヤルハワイアンホテルのアメニティは「マリエオーガニクス」というブランド。
シャンプー、コンディショナー、ボディーソープにボディークリーム、浴用石鹸、洗顔用石鹸が置かれていて、どれを使っても、お肌も地肌も髪もしっとり。使うたびに「すごい・・・!」と思ってしまうような質のいいものでした。
ちなみに、この、マリエオーガニクスとは、帰ってからネットで調べたところ、カウアイ島の草木で作られたものだそうで、マリエとは、リラックスすることを意味することばだそうです。
また、お部屋に置かれていた3種類の紅茶も「TEALEAVES」という高級なものらしい。
飲んだらすぐにその違いがわかり、今まで飲んだこともないほどの美味しい紅茶とハーブティーでした。
やはり、帰ってからさっそくネットで調べましたが、日本にはまだ売っているところはなさそうで、HPも英語でした。
さて、このホテルを選んだ理由は、フラの教室で、以前、「ロイヤル・ハワイアン・ホテル」の歌を踊ったことがあったので、ずっとあこがれていたからでした。「彼とふたりで、今夜は、大理石の壁、ベルベッドのシーツのベッド、そして、美しい景色のホテルでお泊りします」という時の歌でした。指で、二人をあらわす踊りの振りもありました。発表会でも踊り、彼女のうれしさをどういうふうに表現しようかとフラ仲間といろいろ相談して踊った曲でした。この歌は、実は、このホテルのSMソングだったようです(1927年作)。
1.Uluwehiwehi 'oe i ka 'u ike la
E ka Royal Hawai'ian Hotel
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
2. Ka moena welaweka moe kaua la
He pakika he pahe'e malaka 'i nei
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
3. Ka paia mapaka 'oma'oma 'o la
He pipi'o mau o ke anuenue
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
4. O ka hone a ke kai i ka pu'u one la
Me ke 'ala lipoa e moani nei
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
5. E o e ka Royal Hawai'ian Hotel
Kou inoa hanohano ia la
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
=大意=
艶やかな賑わいを見せている ロイヤルハワイアンホテル。
美しくきらめいている。本当に美しい。
ベルベットのシーツで私たちは眠る。
滑らかで柔らかく心地よい。
美しくきらめいている。本当に美しい。
グリーンの大理石の壁
虹が絶えずアーチを描いている。
美しくきらめいている。本当に美しい。
砂浜では波が優しく歌い
海草の香りが香しい。
美しくきらめいている。本当に美しい。
答えてください。ロイヤルハワイアンホテル。
これはあなたの輝かしい名前。
美しくきらめいている。本当に美しい。
E ka Royal Hawai'ian Hotel
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
2. Ka moena welaweka moe kaua la
He pakika he pahe'e malaka 'i nei
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
3. Ka paia mapaka 'oma'oma 'o la
He pipi'o mau o ke anuenue
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
4. O ka hone a ke kai i ka pu'u one la
Me ke 'ala lipoa e moani nei
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
5. E o e ka Royal Hawai'ian Hotel
Kou inoa hanohano ia la
A he nani la, ke hulali nei
A he nani maoli no
=大意=
艶やかな賑わいを見せている ロイヤルハワイアンホテル。
美しくきらめいている。本当に美しい。
ベルベットのシーツで私たちは眠る。
滑らかで柔らかく心地よい。
美しくきらめいている。本当に美しい。
グリーンの大理石の壁
虹が絶えずアーチを描いている。
美しくきらめいている。本当に美しい。
砂浜では波が優しく歌い
海草の香りが香しい。
美しくきらめいている。本当に美しい。
答えてください。ロイヤルハワイアンホテル。
これはあなたの輝かしい名前。
美しくきらめいている。本当に美しい。
それと、もうひとつの理由は、このホテルとシェラトンホテルだけは、JTBで行くと、朝食と夕方の2回、無料で簡単な食べ物と飲み物を提供してくれるサービスを受けられるということからでした。
朝と夕方、ちょっとしたものをいただけるのは、とてもありがたいものです。
到着一日目の夜は、疲れているので、ちょっとした軽食とビールをいただきました。ワインもいただくことができます。おつまみ程度のものと、肉まんや春巻きなども出ています。
お昼は外食でしたが、夜は毎晩、ここでお夕食としました(ダイエットと安上がり達成)
朝も美味しいクロワッサン、バナナケーキ、チョコレートパンが出ます。
特に、このホテルでは、昔からバナナケーキが伝統的にサービスされてきたそうです。
ウェルカムドリンクはグァバジュース、到着一日目の夜にはお部屋にバナナケーキを持ってきてもらえました。
バナナケーキについては、レシピまでついていましたので、今度作って紹介しますね!
そして、このお部屋には、このホテルの日本人スタッフの方が、いつもおられて、いろいろとわからないことの相談を受けてもらえるのです。
何人かのスタッフさんの中で、もっともお世話になったのが、Norikoでした。
彼女は、一番親切で、彼女のお当番のときには、何もかもがとても気持ちよくいただけるようにそろえられていました。そして、コーヒーが冷めていれば、すぐに気がついて、新しいものを持ってきてくれたりもしました。
一番、お世話になって、お話をよくするきっかけになったのは、JALの無料サービス「ビショップ・ミュージアムの半日ツアー」の申し込みをパソコンでしているときでした。
おかれているパソコンは、時間制限があって、15分しか使えず、時間がきたら切れてしまうのです。英語のパソコンを日本語で使うときの使い方を教えてもらったりしていたら、パッ!と切れてしまうわけです。
気の毒に思ってもらったようで、Norikoが、自分の個人のアドレスを使って申し込んでくれたりして、やっと申し込み完了。とても親切にしてもらえたおかげで、行きたかったビショップ・ミュージアムに、今回、やっと行くことができました。
ちょっと離れているので、ツアーで行けるのはとてもありがたい(そして、またまた無料サービス)
このことがきっかけとなり、彼女がお当番の時にはいろいろとお話をしました。
彼女は、元々は日本でOLをしていたそうですが、どうもしんどくなって、やめられたようです。そして、語学の勉強をしようと思い立ち、英語でまったくうまく話せないにもかかわらず、単身ハワイへ。
日本で語学学校を申し込んだら、ホームステイ先もお世話してもらえるそうですが、たまたま彼女のホームステイ先は居心地が悪いところだったそうです。
高校生の男の子もいて、その男の子が、友達をたくさん連れてくるのだけど、みんな裸に近い格好でやってくるのだそうです。若い彼女にはそれがこわかったことと、毎日の食事にはお野菜がほとんどないという状態で、これは困ると、友達のホームステイ先にお世話になったりしながら、次のホームステイ先を紹介してもらったのだそうです。
そこのおうちは、3人の子供たちがいて、とても親切にしてもらえたそうです。小学生の男の子に、「バスの定期券を買いたいんだけど、なんて言うの?」「え??なんて??書いて書いて~」とか言って教えてもらい、日常の会話が少しずつできるようになっていったそうです。
語学学校には、そのとき、65歳の、すでにリタイアーされた方も来ていたそうで、まだまだ語学の勉強をしに、ハワイにくることだって十分できますよ~と言われていました。ああ、そんなこと、してみたいものです・・・。
語学学校を一年で終えたとき、日本のお母さんにそのことを連絡したら、「日本に帰ってきても就職もむずかしい・・」と言われ、それでハワイに残る決心をしたのだそうです。
彼女は今、フラも習っているのだそうです。とても厳しいフラ教室で、このホテルでとても素敵に踊っていた人とも同じ教室だそうです。
このホテルのフラは、最高級のフラ教室の人や、その先生たちが踊っているのだそうです。特に、毎週月曜日のお食事つきのフラ・ショーは、たいへんレベルの高い方の踊りが見られるのだそうです(残念ながら、今回は、火曜日に来て、月曜日に帰ったので、見られませんでした)。
そんな話をしながら、何か困ったことがあれば、相談もさせてもらい、安心してハワイでの1週間を過ごすことができたのです。
彼女はどのお客さんにもとても親切そうで、常連の日本人客さんの話もしてくれました。寒さに弱い老齢の女性客さんは、毎年11月から3月までこのホテルに滞在されるのだそうです。うらやましいご身分・・・。
ハワイは常夏とはいえ、日本のような夏ではなく、エアコンは一度も使うことのない夏日でした。長袖でも半袖でもだいじょうぶです。特に夕方になると、結構涼しくなり、長袖がいるぐらいでした。
そんな居心地のいいハワイで、伝統のあるホテルに泊まりましたが、本当なら、昔だったら、私なんかは、泊まれないようなホテルだったのだろうと思います。
第二次大戦前には、身分の高い貴婦人がこんなふうに車を降りてくるところ
地下の廊下には、かつての品々や写真が飾られていました。
これは、黒めの高価な大理石の鏡台のようです。
今ではかつてのようではなく、すでに、シェラトン系列に組み込まれていて、名前も長々となったようだし、私たちのような普通の人たちも出入りできるようになりました。でも、他のホテルに比べて少しお値段が高いとはいえ、とても手厚いサービスを受けられるし、朝食と夕食を無料でいただくと、案外、ほかのホテルよりお安くつくのかもしれないぐらいです。
Norikoは、JTBのお部屋にも、ロビーのカウンターにもおられます。最初はJTBの方だと思っていたのですが、このホテルに就職したのだそうです。
ちなみに、ワイキキではアパートメントのお値段は、ちょっとしたところでも12万円はかかるのだそうです。家賃はどこも高いらしい。
そして、お部屋を借りるにも、信用がされていないと、なかなかよそ者には貸してもらえないそうですが、この島の人たちは、日本人に対してとても信頼感を持ってもらっているのだそうで、貯金通帳をみせたからだけではなく、日本人だからということで信用してもらって、お部屋を貸してもらえているのだということでした。
日本人がなぜ信用されているか、――――。第二次大戦のとき、日本人だということで大変な差別を受けた人たちが、身を守るために、アメリカの国に命がけで奉公したからです。最も危険な場所に、あえて出かけていったのは、日本人だったという話は本で読みました。また、日本人は、戦争後も、政治家になったりして、かなりハワイの人たちのために働いたということも、日本人への信用を厚くした理由だったようです。そんな、命がけで戦うように生き延びた人たちのおかげで日本人はこのハワイという島で、今でも信頼を得て、私たち旅行者まで大事にしてもらっているのでした。ただ単に、旅行しておみやげ買って、お金をたくさん出して帰るからだけではないんだと、Norikoの話を聴いて、改めて、かつての日本人の苦労を知ることになりました。
こんなりっぱなアメリカのホテルに泊まるということも、アメリカに占領されたハワイの人々に対して少々後ろめたい気持ちがあったりもするのですが、でも、このホテルの土地は、今でもハワイの王様の領土のひとつだそうで、アメリカは、賃貸料を払っているわけです。そのお金は、ハワイの血筋を引く子供たちの学校資金にも当てられてもいるそうで、そのことで少しだけ、気を軽くしたりもして、でも、なんとなく、複雑な気持ちはありつつ、しかし、しかし、なかなかいいホテルだったのです。