和歌山といえば、梅。大丸の地下で梅干しを買っておつりを待っている間、どうぞこのお味噌を試してみてくださいと言われて、白いお味噌汁を試飲。
甘口の飲みやすいお味噌汁でした。
豚汁や豚や鮭を入れたお鍋にとても合いますよ、と言われ、ふ~~ん、なるほど、それは美味しそうだなあと思ってしまい、お味噌も買うことに。
次は4月ごろ販売に来られるそうですが、賞味期限1年という米こうじのお味噌だそうです。
檜屋さんの天狗みそ
豚を入れるときは、バラ肉ですからね、そのほうが絶対美味しいですからとおじさんに言われ、じゃあ、バラ肉も買ってきますと言って、今度はお肉売り場へ。
お味噌のお鍋なら白ねぎが合うかなと思って、白ねぎも買いました。
今夜はそのお味噌を入れて、豚のお鍋にしました。
お味噌って、大豆から作るというのは当たり前なのですが、檜屋さんの話では、一緒に売られていた合わせ味噌が茶色なのは、大豆が多く入っているからなのだそうで、なるほど、そういえば、米味噌、麦味噌、豆味噌など、いろいろあるなあとちょっと興味を持ちました。
赤味噌と白味噌のちがいというのは、熟成期間のちがいということがあるのだそうです。赤味噌は熟成期間が1年以上で、塩分が多く、辛口。白味噌は数か月の熟成期間で、塩分濃度が低くて、麦などが残っているのだそうです。
名古屋の八丁味噌は、大豆のお味噌。京都の白みそや信州みそは、お米のおみそ。九州地方のお味噌は麦みそ。
京都ではあまり見ないのですが、和歌山もお味噌やお醤油が古くから作られていたようです。
そのお坊さまが、中国・宋に留学して、お味噌とお醤油をもたらしたと言われているのだそうです。
このお坊さま、信州松本の生まれ、東大寺で受戒、高野山で密教を学び、その後、高野山で禅法を受けて、京都深草で住んでいた道元禅師とも会って、そして、43歳のときに宋に渡り、5年間学ばれたそうです。日本に帰ってからは、高野山を経て、源実朝の家来の由良荘の地頭に頼まれて、興国寺(当時は西方寺)開山となられたのだそうです。
法燈国師の時代は味噌は「溜まり味噌」というお味噌だったそうで、そこからとれる液体部分が「醤油」になった、ということです。
そういう歴史を知ると、この興国寺前のお店で売られているとかいうこのお味噌にも関心が持てて、この冬、豚汁などいろいろ作っていただくことにしようと思います。
檜屋さんでは、お醤油が有名みたいです。もちろん、鎌倉時代の製法とはちがう、今風のお醤油です。大量生産ではない、丁寧に作られたお醤油のようで、今度はお醤油も試してみたいなと思いました。
お味噌といえば、もうあと2カ月でお正月。今年もまたお雑煮用の白みそを買うことになります。白みその甘みは、米麹の甘み。
私はいつも、近所の石野の白みそを買っています。石野の白みそには懐石用のものと、普通のものとがあります。
お味噌作りにも、やっぱりきれいな水が大事だそうです。うちの近所は、醒ヶ井(さめがい)という名前がついている通り、昔はとてもきれいな水が涌き出ていたようです。また、近所には、小野小町が産湯をつかったという湧水「化粧水」の石碑も建っています。
残念ながら、地下鉄烏丸線工事で地下水が涌き出てこなくなり、井戸も枯れたようですけれど・・・。