雑感 14 ~生き抜いた人のことば~

 
               シャコバサボテンが満開です。
 
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          こちらの大きな鉢のはあと1週間もしたら、満開かも。
 
 
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         真っ赤なシャコバサボテンのお花も咲き始めました。
 
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 先日、とてもいい番組をいくつも立て続けにみました。
 
 
 それぞれに精いっぱい、強く生き抜いた人たちだったんだということを知りました。
 
 ビビアン・リーは、孤児として、修道院で育ったそうです。そんな彼女は、19歳でリーと出逢い、結婚。娘を生みますが、母性のまったくない母親だったそうで、夫と子供を捨てて「スカーレット」になりました。その後、絶対に共演してみせると思い込んだオリビエと大恋愛をし、大者同士の結婚。その結婚生活で彼女を襲ったのが、そううつ病でした。そのため命の危険を感じた夫とのつらい離婚。その後に訪れた、若い夫との穏やかな老後。
 
 ビビアンの言葉でとても印象的だったのは、「私はリーとの出逢いで生きることを学んだ。オリビエとの出逢いで愛することを学んだ。ジャックとの出逢いで孤独と向き合うことを学んだ」というものでした。
 
 キャサリン・ヘップバーンは、自立した女性です。パンツスタイルが非難される時代に、どこまでもそれで通した人でした。彼女もとても深い愛を貫き通して生きた人のようです。
 
 アメリカへの愛国心がないと攻撃にあい、ハリウッドを離れて、アフリカなどの国外で自分たちが本当に作りたい映画製作に仲間とともに当たり、社会運動にも積極的に取り組んだそうです。
 
 その後、ハリウッドに戻ってからも、社会に常に目を向け、多くの人のために精一杯人生を生きたようです。
 
 彼女の90歳を超えてからの言葉で印象に残った言葉。若者に言ったことばです。
 
 「それをするのはあなたたちです。私はもう空の上からあなたたちを見ているだけ」
 
 マレーネ・ディートリヒは、ヒトラー政権のドイツを捨て、アメリカのために戦った人でした。早くヒトラー政権を倒すというのが、彼女の目的にもなったようです。有名なリリー・マルレーンはそんなときに歌われた歌だそうです。ドイツ人もアメリカ人も歌ったそうです。
 
 彼女もまた、いろいろな人との愛を通しました。彼女の妙なところは、夫にいつも愛人のことを相談するところです。彼女にとっては、家族と愛人との暮らしも自然だったようです。それも含めて、夫は彼女を受け入れていたのだとか。まるで岡本一平・かの子夫妻のようです。
 
 その彼女が言ったことばで印象に残ったことば。
 
 戦争で戦っていた愛人が、戦争が終わって帰国。彼女との結婚を望むようになったとき、友人に言ったことばだそうです。
 
 「ねえ、聴いてくれる?私は彼と眠りにつくことより、目覚めることを願っているのに・・・。」
 
 イングリット・バーグマンも素敵でした。彼女もまた、幼いころに両親を亡くし、苦労して、スウェーデンからアメリカ・ハリウッドに移住しています。
 
 映画女優として有名になった時、ハリウッドの美しいハッピーエンドの映画に疑問を抱きます。そんなとき、ナチスの残虐さを描いたイタリア映画を観て、衝撃を受けます。本当の姿が描かれているという衝撃です。ハリウッドでは、少し髪が乱れると、美容師さんが直してから映画をまた撮るのに、その映画はそんな映画ではありませんでした。単身、イタリアに行き、その監督の映画に出たいと申し出ているのです。
 
 その後、その監督と夫と子供がいながらも恋愛。身ごもります。ふしだらであるということで、アメリカ映画から追放されてしまいます。
 
 彼と彼女の映画作品は、後々評価を得たのですが、ずっと不遇の時代を堪えます。
 
 彼女のすごいところ。晩年、ある有名な芸術家監督の脚本に、納得がいかないと、とことん意見を言い続けるのです。だれもその監督には逆らわないのに、彼女は、納得がいかないと、納得がいくまで言い続けるのです。
 
 ハリウッド女優は、いいなりになって、映画を撮られるだけだった時代に、この4人の女優は、みんな自分の心の声に従って、とてもエネルギッシュに生きています。
 
 そのために、迫害を受けたり、行きづらい状況に追いやられたりしていたようです。
 
 でも、精いっぱい生きた人のことばって、なんて胸を打ち、納得のいく素敵なことばだろうと思いました。そして、年をとっても美しい仕事を残した人たちです。
 
 心の声をしっかり聴いて、その声に従い、精いっぱい生きられて、いいことばが残せる、そんな生涯って、すばらしいと思いました。
 
 うちの家のシャコバサボテンも、窮屈な植木鉢の中なのに、精いっぱい生きているようです。とてもエネルギッシュ。えらいなあ。