京都deお買いもの 12  夢二の豆皿(夢二の暮らした清水・二寧坂)

イメージ 1

京都・清水二寧坂にある、竹久夢二のグッズを置いているお店で買った9.5cm角の小さなお皿。

この二寧坂の家で夢二は彦乃という年若い画学生だった女性と一緒に暮らしていたことがありました。

ふたりの交際は、彦乃の父に反対され、「山」「川」と呼び合ってこっそり隠れて会っていたようです。

    青麦の青きをわけてはるばると逢いにくる子とおもえば哀し

    白玉のうれわしき子を抱きたればわっと哀しくなりにけるかな

    なつかしき娘とばかり思いしをいつか哀しき恋人となる
                    
                     (「山へよする」)


大正5年、京都に先に逃げてきた夢二を追って、彦乃ものちに京都へ。この清水・二寧坂で駆け落ちして住んでいたのだとか。

イメージ 2


このお店のおとなりには、二人がよく通ったという甘党のお店があります。

その後、彦乃は結核になり、東京に呼び戻され、わずか1年足らずで二人の暮らしはピリオドが打たれました。

【参考】
このお店の「港や」という屋号は、夢二の絵のモデルとなった元・妻たまきと一緒に東京に開いた夢二の絵はがきなどを売ったお店からとったものです。

夢二は彦乃が亡くなった翌年、夢二の絵とそっくりなモデルお葉と同棲。二人が暮らした家の跡地が東京・田端にも残っています。田端は大正時代から昭和の初め、芥川龍之介などの文豪たちがたくさん暮らした町です。田端の近代文学館の学芸員さんにお願いすると、案内してもらえます。