京都駅からなら100番のバスに乗って
宮の前町で降りたら、そこが泉屋博古館
夏の間は休館でしたが、昨日から「住友コレクションの茶道具」展が始まりました。
元々公家出身の住友家15代当主住友春翠が明治中期から大正時代にかけて集めた中国の青銅器と鏡を常設している美術館です。
昨日からは、そこへ茶道具のコレクションも展示されていました。
鹿ヶ谷の緑を借景に、館内にも広々としたお庭が広がっていました。
赤とんぼが伸び伸びと飛んでいました。
中国の古い古い時代の青銅器は、神を祭るものとしてたくさん作られたようです。
お酒を入れる器、食べ物を盛る器、そして音楽を奏でる鐘。
獣や鳥、空想の動物などが綺麗な模様の中に描かれていましたが、これらの動物には魔除けのようなもののようでした。
隋や唐の時代になると、しだいに祭るための器から鏡など日常使われるものへと変わっていったようです。
また、今回、展示されている茶道具も貴重なものが多いようでした。素朴な土の器は、ぜんぜん気取っていないのに、どこか品の感じられるものたちでした。
この博古館と野村美術館は提携されているようで、どちらかに行くと、もう片方の割引券がもらえます。
その割引券に連れられて、野村美術館へ。
まずは永観堂を通り過ぎて
永観堂幼稚園のお庭にふらふらと入り込み
落ち着いた蓮池
この幼稚園、母が私の息子を連れて入園説明会に行ったことがあるところです。
でも、自然がありすぎて、蚊に刺されただけでも腫れあがるうちの息子には無理だなあということで、別の幼稚園に行くことに。
なるほど、これなら蚊は出てきそう。すごく静かな落ち着いたいい感じの幼稚園の入口でした。
南禅寺の裏門の手前に、料亭みたいな建物
これが、野村美術館です。
この秋は、ここでもまたお茶に使う名椀展
今回展示されているのは、朝鮮王朝時代のお茶碗、中国の南宋・明の時代のもの、日本のでは、江戸時代・大正時代のものが展示されていました。
朝鮮王朝時代のいかにも土ものといった素朴なお茶碗はなかなかいいものでした。また、南宋のものもなかなかよかったです。日本のものでは、江戸時代のものがたくさん出ていましたが、私には、大正時代のもののほうがよかったです。
朝鮮王朝って、どんな時代で、どんな人たちが生きていたんだろう、南宋と言えば、仏像がたくさん日本にもやってきた時代だけど、この時代もどんな時代で、どんな人たちがこれらの器を使っていたんだろ、大正時代って、やっぱりいい時代だったのかななど、昔々の人々の暮らしに思いをはせてしばし器に見入っていました。
土を捏ねて作った器って、いいものですね。時代を感じながら、これらの器が観られたら、もっといいのでしょうね。朝鮮王朝と南宋・明という時代に関心を持ちました。
李朝という時代がどんな時代だったのか、そういう器で勝手に想像して見入ってしまいます。
さて、朝顔の花が、この頃、ちょっとしのぎやすくなったせいか、元気そうに咲いています。