息子の部屋に
もう何年も置かれたままの
息子は、高校の時、3年間に渡り、エレキ・ギターを毎日のようにジャンジャカ、ジャンジャンと弾いて、友達とバンドを組んだりしていました。
あれからもう10年ぐらい、ずっとケースに入ったままのエレキ・ギターと、ギター練習用の椅子。
このエレキ・ギターはあと数十年後にも、また弾かれるときがくるのでしょうか?
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昨日、ひょんなことから、昔々、私が高校生だった頃、アマチュアとしてサークル活動していたフォークグループのメンバーの消息を知りました。
数年前、ネットで検索した時は「昔、そんなグループがありましたよねえ」ということしか出てこなかったのに、今回は、動画も含めて、いろいろ出てきます。
どうもそのグループのファンの人が作ってるようなブログで知りました。
何でも、その人は、今では別の人たちと新しいメンバーでバンドを結成し、昔の仲間たちも集めて会を作り、年に数回、京都のアマチュアバンドとして、活動しているようでした。
いくつものアマチュアバンドがあるようです。今やすっかり人気のなくなったフォークギターを抱えてのバンドです。
彼らは、みんなすっかり、おじさま。
昔、友達に誘われては、よく大好きなそのバンドのコンサートを見ました。まるで、ペ・ヨンジュンを若く、さわやかにしたような感じの人で、とても素敵でした。
大学を卒業後は家業を継ぎ、おじさまになって、またバンドを組んで、いくつかのバンドと組織的に活動を始めたはるようです。
ちょっとドキドキしながら、動画を見たのですが・・・。
???面影のある人がまったくいない・・・。どうもある二人の男性のうちの片側のようなのですが、・・・。どっちがそうなのか、まったくわからない???
あのほっそりとした人が、・・・、すっかりおじさまに。
そして、見分けることもできない。
ブログを読んで、ようやくこちらかなあ??というめどは少しついたのですが・・・。
男の人って、こんなに変わるものなのでしょうか??
でも、それは別にいいのです。年はみんな取るのですから。
呆れるのは、まったく見分けることのできない自分自身。あんなに素敵な人だと憧れていたのに、その人の面影をまったく探し出すことができません。
そんな自分に少し愕然としたあと、だんだんとまたちがった思いにとらわれてきました。
なんて、素敵なことだろうということです。
どんなふうに体型や顔が変わろうとかまわないのです。
年を取って、おじさまになって(中にはおばさまたちもおられます)、自分の仕事にも家庭にもだいぶゆとりが生まれ、そんなとき、昔取った杵柄で、再び若いころのようにバンドを組んで、仲間を集めてサークル活動を始める。そんな中高年のおじさまやおばさまって、きっと、若いころ、思う存分、自分のしたいことをしてきた人たちだろうと思うのです。
受験、受験で、追い詰められた高校時代を過ごしていたのでは、こんな老後は訪れないことでしょう。
10代後半って、そう思うと、とても大事な時期だということです。
息子の部屋にずっと置かれたままのエレキギターも、いつかまた20年ぐらいしてから、爪弾かれ、気心の知れたホッとできる仲間やまた新しい仲間を呼び集めることでもあるのでしょうか。