アメリカ西海岸の旅 5 147 ~アメリカの暮らしを垣間見る~



 ~アメリカの暮らしを垣間見る~


 サンディエゴの高校の中庭

 

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 ロサンゼルスの高校では、警察官が銃を持っていないかチェックされた~と聞いていましたが、サンディエゴは治安がいいので、校門も開放的でだれもチェックする人は立っていませんでした。

 中庭は広々として、海が近いだけあって、カモメが飛んできます。すてきだなあと思っていたところ、カモメは単に残飯を食べにきているのであって、日本で言えば、カラスと同じなんだそうです。ちょっとガクッとしますが、でも、やはりカラスより真っ青な空にカモメが飛んでいるほうが美しいです。

  サンディエゴでは、建物はたいてい2階建て。学校も2階建てです。せせこましい日本だと縦に長く建てないといけないけど、なんせ広々しているので、どこもたいてい2階建てです。

 アメリカの高校は、14歳から17歳までの子供たちが大学のように、自分が単位登録した授業を受けています。1時間半の授業なので、ほんとに大学のようです。

 時間に追われることなく、のんびりと授業が行われているようで、うらやましいことです。

 日本とちがうのは、毎日同じ科目の授業があるのだそうです。1~4時間目までなので、自分が選んだ4教科の授業だけを毎日同じものばかりまとめて受けるのだそうです。

 サンディエゴには、日本語を教えている学校が3校あるようです。日本人の先生もいます。スペイン語やフランス語などの授業と同じように、日本語という授業があるみたいです。こんなところに日本語のクラスがあるなんて、驚きます。

 すぐ近くにはサーフィンができる海があるので、先生たちも空き時間にはサーフィンに出かけて行ったりという学校もあるのだそうです。土曜日はサーフィンの日と決めている日本人女性の先生もおられました。

 先生も生徒もゆったりと暮らしているのでしょうか。

 いわゆる学級というものはなく、まさにカレッジ風です。自分が選んだ授業にだけ生徒たちは出席して、授業がなければ早く帰るようです。

 そして、アメリカでは簡単に免許もとれるので、16歳になったら免許をとり、自分で運転して学校に来るのだそうです。

 私たちがお昼を食べに行っていたレストランも、高校の生徒たちがお昼休みに来るので、満員になります。それで、私たちは、学校のお昼休みが終わったころに行くようにしていました。

 こんな素敵なレストランでお昼を食べる生徒もいれば、お弁当を持ってくる生徒ももちろんいます。アメリカのお弁当は実にシンプル。パンに適当なものを挟んで終わり。それをジップロップみたいな袋に入れて持ってくるだけのようです。小ぶりのりんごや小さい小さいニンジンはおやつ替わり。お菓子もナイロン袋に入れて持ってくるみたいです。

 授業中にお菓子を食べてもいい学校と食べてはいけない学校があるようです。

 それと、面白いのは、ある学校は、1週間に一度、フォーマルデーというのがあったり、またある学校には、カジュアルデーというのがあったりするようです。もっともおかしいのは、パジャマデー。その日はパジャマで登校するらしい(まあ、みんな車で来るので、そういうこともできるんでしょうけど)。なんでそんなのがあるのかは「???」。聞き忘れました。

 フォーマルデーには、男の子はタキシード、女の子はドレスを着てきたりするようです。自由の国といえども、日本より服装への意識は高いみたいで、フォーマルということを教えているのかな?と思いました。

 先生たちは普段はスーツにネクタイ。カジュアルデーだけは、校長先生もセーターなどラフな格好で来るのだそうです。

 受験勉強ばかりしている塾のような学校もあるようですが、たいていは学校ではゆったりと勉強し、宿題は多いみたいです。受験対策では塾はなく、家庭教師なのだそうです。


 サンディエゴのおうちにもうかがいました。2軒行ったのですが、それぞれうらやましい~!と思ったのは、キッチンです。

 さすがに初めてうかがったおうちで写真パチパチというわけにはいかず、ネットの写真ですが・・・。



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  ちょうどこんな風に広くて、調理台のようなテーブルがあり、食卓はまた別。お庭のテラスでいただくこともできるというふうに、広いのです。


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  サンディエゴは、新興住宅地で、ただ今開発中みたいでした。あちこちに新しいおうちが建てられている最中でしたが、どこも日本の5軒分ぐらいが1軒分です。裕福なおうちが多い地域だそうです。

 ゲストルームはベッドだけではなく、バストイレもついている家が多いのだそうです。留学生なんかもバストイレ付きのおうちでホームステイができたり、プールや何人もが入れるジャクジーバスがあったり、中には乗馬ができるように馬まで飼っている家もあるのだそうです。

 土地が広いというのは、車がなかったら生活はできないとはいえ、広々としていてほんとにうらやましいかぎりでした。

 でも、そんな裕福なおうちがたくさん建てられている町にも、やはりホームレスの人はいて、車の中から見かけました。

 アメリカでは、定年退職というのはないということでした。でも、たいてい50代で仕事をリタイヤーする人が多いのだとか。なぜなら、退職後の年金がいいんだそうです。もちろんそうではない人たちも多いはずですが、私が知り合ったサンディエゴの人はそう言っていました。

 でも、あちらに移り住んで10年目という人の話では、やはり医療費が高くて、年を取ったらどうしようかと心配になるということでした。保険のお金もかなり払うそうですが、保険が下りるのは、かなりのお金を払ってから以降の保証になるのだそうです。

 私が見てきた人たちは、サンディエゴの裕福な人たちが中心だったので、町のみんながみんな、そういういい暮らしというわけではないのだと思いますが、メキシコから移住してきたというシングルマザーの方も、子供3人育てて、とてもいいキッチンのあるおうちに住んでおられました。

 また、この町では、学校においてでも、性同一性障害や同性愛好者に対する理解はあるのだそうで、「私はバレンタインデーには、同性の人が好きだから、同性の好きな相手に渡すのです」と言っていた高校生にも出会いました。彼女は、女性だけど、学校では男の子として学校生活を送っているのだそうです。ボーイッシュで、とてもきれいな人でした。

 ほんの一部しかサンディエゴの市民生活は見ていませんが、中には教育ママもいるのだそうで、子供たちが愚痴っていたりもしたようです。そして、アメリカは多民族国家なので、ほとんどの人が混血でした。中国人と白人、ベトナム人と中国人など、アジア系の人も多かったです。あるいは、メキシコ、中国、日本からの移住者にも会いました。そういったことがあたりまえで、そんな中で、日本人の私たちにもとても親切にしてくれました。

 アメリカ人って、厚かましいのかと思っていたけど、まったくちがいました。それぞれの人たちが相手のことをとても親切に思いやっているからだと思いますが、アメリカ人らしくないようなシャイな人がたくさんいました。とても気を使ってくれるのです。みんながみんなというわけではないのはもちろんですが、私が出会った人たちは、ほんとに開放的にウェルカム状態で、でも、とてもシャイに気を使って親切に受け入れてくれてました。アメリカ人のイメージがすっかり変わりました。

 生活習慣は地域によってちがっても、やはり人と人の関係というのは、どこの国でも同じなんだなあと、すぐにとけ込めてしまい、いい経験をさせてもらってきました。